イベントへのWeb申込みがあると、申込み情報を記載したメールが届く。それを担当メンバーが都度コピペし、独自のスプレッドシートに手動転記していた。1回15分程度の作業だが、上長が「この情報は最新?」と確認するたびにメンバーは作業を中断してコピペをこなし、上長は数字の正確さを確信できないまま判断を下すか、判断を先送りにするしかなかった。集中作業の中断、判断の遅延、常態化した小さなストレス——問題は一点ではなく、組織全体に分散していた。
本来ならSalesforceで申込み管理ができるはずだった。しかし、使いこなせる人間が数名しかおらず、経営層も管理職も一般メンバーも、ビューを作って状況を確認することができない。結果、「独自スプレッドシートに入力しなさい」という運用が定着し、手動転記が当たり前になっていた。SFにデータが入っているのに、誰も参照できない構造が、手間を生み続けていた。