研修の営業担当者が顧客との商談をまとめると、次のステップが発生する。登壇可能な講師と候補日程を顧客に提示するための、空き確認作業だ。顧客から「この日にやりたい」と特定日を指定されることもあれば、「〇月中に」という月単位の条件で来ることもある。どちらのケースでも、担当営業は対象講師のGoogleカレンダーを一つひとつ開き、目視で空きを探す。講師が複数いれば、その分だけ作業が繰り返される。商談が決まるたびに、数十分の事務作業が発生する構造だった。
新たに営業マネージャーに就いた執行役員が、担当営業の作業を見て違和感を覚えた。「すごく無駄なことをやっているような気がするんですが、どうにかなりませんか」——その一言が、この開発の起点になった。現場にいる人間には、それが「仕事のうち」として染み付いていた。外から見た人間だけが、構造的な無駄として認識できた。